バイオリンの弦のボールエンドとループエンドの違い

バイオリンのE線は4本の弦の中で最も高い音を出します。

他の3本の弦は糸巻きで調整しますがE線だけはアジャスターで調整します。

そのため、ビオラやチェロのE線はボールエンドのみなのに対し、バイオリンのE線にはボールエンドとループエンドの2種類あります。

ボールエンドとループエンドの違いは?

ビオラ、チェロなどバイオリン以外の弦楽器の弦は、ほぼすべてがボールエンドです。

ですが、バイオリンのE線だけボールエンドとループエンドの2種類から選ぶことができます。

両者の違いは弦の先端部分の構造です。

どちらの方が良いということではなく、アジャスターに合うタイプを選びます。

ボールエンドって何?特徴と使い方

ボールエンドは弦の先端部分に丸い金属のリングがついているタイプのE線です。

ボールエンドが付けられるのはHillタイプのアジャスターです。

アジャスターのフック部分に金属のリング(ボール)を引っかけて使います。

ボールタイプのE線は弦が切れにくいという特徴を持っています。

E線は非常に細い弦ですが、7~9キログラムもの張力がかかります。

ボールエンドの先端は金属のリングになっているので、張力をしっかり受け止めることができるのです。

ループエンドって何?特徴と使い方

ループエンドのE線は、弦の先端が輪になっているタイプの弦です。

ループエンドなら、Hillタイプ、L字型タイプどちらのアジャスターにも取り付けることができます。

シンプルな構造のため軽いというメリットがあります。

さらに、ボールエンドと比べると弦長を正しく保てるため、張りのある音になることが多く、魅力的な音が出ます。

とはいうものの、弦の種類やアジャスターの種類でそれほど大きな音の違いというのはありません。

ループタイプは切れやすいというデメリットがありますが、ゴム製のストリングプロテクターを使えば、ループの輪が切れるのを防止できます。

これからバイオリンを始める人におすすめなのはボール?それともループ?

バイオリン初心者さんにおすすめするのは、ボールエンドの弦とメンテナンスが簡単なL字型(Fixタイプ)のアジャスターです。

Fixタイプのアジャスターは比較的大型のL字型をしています。

そのため重量は多少あるものの、小さな力で弦の拡張を調整できます。

ボールエンドとループエンドの2種類どちらを選んでも、弦に違いはないので、音色にそれほど大きな影響を与えることはありません。

ご自分のバイオリンのアジャスターの種類によって選ぶと良いでしょう。

また、最近はボールを取り外してどちらでも使える両用タイプも人気です。

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