バイオリンを弾く速度がなかなか上がらないと焦ってしまうことがあります。
バイオリンを速く弾くことが重要だとは言いませんが、曲によっては、どうしても速く弾かなければならないパートがありますから、上達するためにはどうしても速弾きの方法をマスターしなければなりません。
バイオリンを速く弾くには、どのように練習したら良いのでしょうか。
バイオリンの速弾き練習方法
速いパッセージを弾くことが出来たら、それはそれはカッコいいですよね。
しかしどうやったら、バイオリンを速く弾くことが出来るのか、プロも取り入れる練習方法をご紹介します。
右手と左手を分けて弾く
右手と左手を分けて弾いてみる効果は、下記のポイントをおさえるだけで、飛躍的に高くなりますし、これが演奏を生みだす体の基礎的なトレーニングとなります。
- ハンマーのように弦をたたいて音を出す
- 上記の時に音があっているかを感じる
- 音が出るタイミングあっているかを聞き取る
- 頭の中で考えた行動が自身の指先に伝わり音として出るまでの乖離がないかを確認(自身が「音が鳴らしたい音程と鳴らしたいタイミング」と「鳴らしたい音程と音が出たタイミング」の乖離がないか自分で確認し乖離を埋める作業をする)
同様に、右手は自分の好きな音の弦を弾いて、音の出るタイミングと角度が、自身の意識したものと同じかどうかを一音一音確認する。
大切なのは、練習を複数の感覚器で正誤を認識して正しい動きをするように仕向けるトレーニングとなります。
上記のトレーニングはスポーツトレーニングに非常に似ており、自身の体を思うように動かすことが出来るようになる大切な意識と行動を正確につなげるトレーニングとなります。
絶対に弾けるスピードで弾く
速く弾くのに必要なのは、とにかく「ゆっくり」弾くことです。
速弾きなのに、ゆっくりなんて真逆だと思いがちですが、このゆっくりが大切なのです。
速いパッセージを弾こうと思って頑張ってみても、最初は全く弾けないはずです。
そんな時は、確実に正しい音を出すために、メトロームを使って、自分では物足りないくらいの、ゆっくりとしたスピードで弾いてみましょう。
その速度でブレずに確実に演奏ができるようになれば、一つずつテンポを速くしていくことで、地道に速度に対応できるようになります。
このトレーニングは、自身の体が自分の思うような動きをしているか確認しながらステップアップしていくために大切なポイントとなります。
1小節のスラーで弾く
右手と左手の動きが分かったら、今度は両手で弾いていきます。
その際に、1スラーの中に全ての音を入れるようにして弾いてみてください。
こうすることで、左手に集中して演奏することが出来るようになります。
1スラーで弾けるようになったら、次は2スラー、3スラーという風に、徐々に速度を上げていってください。
ここまで来ると、右手でテンポを作ることが出来るようになりますから、速弾きまであと一息です。
オススメの練習曲や教本について
教本としてオススメなのは、シュラーディックが王道かと考えます。
また、バイオリンを学んでいる人にとっては、とても有名なクロイツェルは速弾き練習におすすめです、弓と指の使い方をマスターできるので、併せて使ってみてください。
速弾き地道な練習が一番大切
速いパッセージを弾こうと思っても、初心者は力んでばかりで上手く弾くことが出来ないはずです。
そんな時は、楽勝すぎるくらいの、ゆっくりとしたテンポで弾くようにして、徐々に速度を上げていってください。