子供に最低限は教えてあげたいお金の4原則【大人になってからでは遅い】

バイオリン工房のお客様から、LINEで、こんな質問をいただきました。

Q:子供に生活していくうえで必要なお金のことを教えてあげたいけど、何を教えればいいですか? お小遣いでお菓子をを買って計算をさせたりはさせているのですが…。

A:正しいお金の使い方と、お金についての考え方を教えれば、その後は子供がかってに学習していきます。

大人になって一生付きまとうお金の悩み、子供には大人になってから手遅れという状態にはなってほしくない…。

でも、何を教えればいいのかわからない…、その気持ち痛いほどにわかります。

今回は、そのお金について、最低限おさえておきたい4つの原則を、そして当記事の最後には、家族でゲーム感覚で実践できるマネーリテラシーの醸成方法も解説してまいります。

ぜひ、参考に死していただけたら幸いです。

4原則を知って考え方を変えてみる

ここでは『お金を無駄遣いしちゃいけない』とか『お金は湧いてくるものじゃない!』とか、そういったことは解説いたしません。

そもそも、お金ってどんなイメージですか?どう扱うべきものですか?ここでは、その正しい考え方について、まとめていきたいと思います。

原則1:お金儲けは悪いことではない

皆さんの周囲にも、人と違う方法で学生のころからお金を儲けたりしている友人がいる、なんて経験をされている方もおられたかもしれません。

そんな人たちのことを、それが例え仲がいい友人であっても「また金儲けか(笑)」とか「いやしいヤツだ」「あやしいなぁ…」などと冗談半分でも言ったりしたことありませんか?

この思考から変えていくことこそ、最も重要なポイントです。

けっして、お金もうけはダメなことではありません。

人は知らないものや未知のものを「あやしい」「こわい」「不安だ」と、感じる傾向にあり、そこに入り込まず、結果、お金を手にすることができない状況に陥ります。

こういった傾向があるということを知ったうえで、子供たちに知識を与える、そうすると、子供たちはこう変わります。

なるほど!お金は怖くない!

そうなれば、ベストです。

原則2:お金を働かせる

これは、貯金と投資の違いです。

貯金をしたり、ただただお金を置いておいても、眺めていても100円玉は100円玉のままです。

しかし、人と同じようにお金も働くことができれば、お金を生み出します。

こちらでは、具体的な働かせ方は仮設いたしませんが、100円を100円のまま置いておくほうがいいか、投資などで100円を働けせて110円にするほうがいいか考えてみてください。

そりゃ、増えるに越したことはない!と思うと思いますが、その手段を知らないことで、前述のとおり「危ないんじゃないか?」「怪しいじゃない?」など、という考え方に陥ります。

銀行や証券会社が用意している投資ではなく、NISAなど国が用意しているお金を働かせる仕組みがあるので、そういったところから親が初めて子供に教えてあげてください。

原則3:お金は時給でもらえるわけではない

これはほとんどの学生アルバイトが陥りがちな間違いです。

ここでは、時給1,000円というアルバイトがあったと仮定して説明します。

基本的な考え方ですが、1時間働いたら貴方の時間に1,000円払います!という考えは間違っています。

その1,000円というお金は、あなたが1時間の間に1,000円以上の価値のあるサービスを提供したことに対する対価として受け取ることができているお金です。

これが、わかりやすく時給1,000円という表記に置き換わっているだけで、時間に対して支払われている対価ではないということであり、あなたの働きは1,000円以上の価値があるかどうか、そこが重要だということです。

2人のアルバイト店員がいました、1人は1時間机をひたすら拭くだけです、もう1人は同じ数の机を拭くだけでなく机の下のごみまで掃除して店をきれいにしてくれます。
同じ1,000円をはらうなら、どちらに1,000円を払ってあげたいですか?

この問いかけを、子供にすると、当然のことながら後者を選びます。

お金を生むというのはそういう原理原則が基本ですよということを知ってもらいましょう。

原則4:赤字リスクを含めたお金の流れを考える

お金の流れというものは、そのお菓子を売る側にも存在し、300円を払う側にも存在することを認識し、社会人になれば知るであろう「売る側が抱えるリスク」についても知る必要があります。

ここでは、リスクをかかえ仕入れて売って利益を得る、この基本動作を知ってもらう必要性についてお伝えします。

以下、当たり前と思うかもしれませんが、この概念を知ったうえで、その後に、家族でできる簡単なゲームを紹介します。

仕入るという概念を知る

例えば、スーパーに並んでいる100円のお菓子は、どこから来たのでしょうか。

スーパーの人が、お菓子工場から100円より安く(ここでは80円とします)、まとめてたくさん(ここでは10個とします)買って、お店にお菓子を並べて、お客さんに買ってもらえるようにします。

スーパーの人は、80円×10個で800円をお菓子工場の人に渡しました。

利益の仕組みを知る

スーパーの人は、80円で買ったお菓子を100円で売って、20円の得をしました。

これが利益です。

仕入れがあって、買ってもらえて、やっと20円の利益です。

赤字というリスクについて知る

ところが、10個のお菓子を仕入れたけど、だれも買ってくれなかった場合、800円の赤字になります。


学校の算数で習う内容ですが、このどこが大切かと思うかもしれませんが、この金銭意識を持つことが大切で、どのように、赤字のリスクを本気で考えさせることができるかが大切です。

これを家族という経済活動の中でどのように学習させるか、下記にまとめておきます。

お金の流れのシミュレーションを家族で実践

上記のような、経済活動を知る手段として、子供にリスクと仕入れ、お金を働かせる方法、そして経営努力を学んでもらおうというゲームを紹介いたします。

子供コーヒーショップの経営

手順は非常にシンプルです。

子供コーヒーショップの経営手順

  1. 子供にコーヒーを入れてもらい、サーブ料として10円を払う。
     ※この段階ではリスクがなくサービスに対価を払う概念
  2. コーヒー豆200g(約25杯分)を自分で買ってコーヒーを入れてくれたら1杯50円を払うと持ち掛ける。
  3. 全部売れた場合の利益を計算させる。
  4. 実際に仕入れて家庭内販売活動をしてみる。

この時に、コーヒーは飲んでくれなければ、利益は出ないことも伝えることがポイント。

ステップアップ

そのうち、ちょっと意地悪ですが、何も言わなければ飲んでくれない状況を作ると、子供は営業活動を行ってくるようになるります。

営業努力/経営努力の経験です。

さらにステップアップさせる場合は、お客様の声ボックスを用意して、サービス内容の拡充、いわゆる事業拡大についても検討させてみるのも良いでしょう。

ポイント

子供の志向が、上記のような営業活動や事業拡大のような発想や行動に至った瞬間、保護者の皆さんは褒めてあげてください。

売り上げが上昇したのがすごいのではなく、売り上げをつくる原動力である、思考や行動習慣をほめてあげることで、子供たちは自主的かつ継続的な成長を手に入れることができるようになります。

ほめ方については下記の記事で詳しく解説していますので、併せてごらんいただけると幸いです。


いかがでしたでしょうか。

お金についての、ごく一部の原則ですが、子供のころから意識していることで、お金と向き合うことを恐れず生きていける強い大人になってくれることと思います。

お金の大切さや、お金を作り出すことなど、大人になってから初めて学ぶことが多い日本社会ですが、海外では小学生から当たり前のように投資についての勉強やビジネスについての授業があります。

インターネット、5Gなど、インフラの発達により、さらなるグローバル化が進む社会の中で、子供たちが強く生きていくためには、こうしたマネーリテラシーが必須となります。

ぜひ、トライしてみてください。

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