子育てをされる保護者の方からの質問で「やはり音楽は情操教育に良いですか」という内容を聞かれることが多いですが、正直に言うと、その質問が先に出てくる時点で、そういった方には、音楽が直接的に情操教育に良いという回答は出来ません。
保護者の皆さんのマインドセットの入れ替えずして、「情操教育のために、とりあえず芸術系の習い事でもやらせましょうか」といった安易な考えでは、機械のように真似事をするだけの子供が育ってしまい、いずれは、AIにポジションを奪われてしまうからです。
情操教育をする親のためのマインドセット4つ
ということで、こちらのページでは情操教育自体の成熟法ではなく、情操教育を考える前段階に必要な、親の為のマインドセットについて解説していきます。
- 「習い事などに頼って情操教育を」という思考の排除
- チャレンジしたい気持ちに答える姿勢を見せる
- 少しのプラスを見逃さず子供の行動を認めてあげる
- クリティカルシンキングを併せ持つことの大切さを知る
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「習い事などに頼って情操教育を」という思考の排除
「音楽がいいと聞いたから」や「とりあえずEQとかIQあげてくれる塾がいいよね」 という考えも間違っているとは言いませんが、機械的に与えるだけでは感情なく機械的に処理するだけのお子様になってしまいます。4つ目のクリティカルシンキングを持たない知識の塊や機械のような子供でいいですか?
チャレンジしたい気持ちに答える姿勢を見せる
何かをしたいと主張する子供に対して、チャレンジすることのすばらしさを教え、何かにチャレンジする気持ちを全力で応援する姿勢を見せてあげることで、子供たちは「(自分の)思い」が、「(人の)思い」を生みだすことを知り、他者との関わりについてを強く学びます。
少しのプラスを見逃さず子供の行動を認めてあげる
上記の逆パターンです。子供のチャレンジに親が感動してあげる、心から褒めてあげるなど「(親の)思い」を伝えることで、子供たちは「(自分の)思い」に変化があることを、感覚的に知っていきます。
この双方の「思い」を伝える感覚を身につけることで初めて、声でもなく、自分の表情でもなく、楽器(他、習い事)を通して人に「思い」を伝えることを、選択肢の一つとして子供たちに与えることに意味が出てくるのです。
クリティカルシンキングを併せ持つことの大切さを知る
何でも先生の言うとおりにすれば良い結果が生まれるとは限りません。与えられた前提条件が本当に正しいのかどうかを問う思考(クリティカルシンキング)が、これからの時代には大切なカギとなります。
今の日本を作り上げてきた過去を否定するわけではありませんが、戦後高度経済成長の時期は、現代と比べ、技術進歩も遅く、ただただ、プラス思考や過去に出来上がった法則を基に、論理的思考で右へならって努力さえすれば、きっと報われる確率が高かったと思います。
ただ、これからの世の中は技術革新が目まぐるしすぎ、今までの常識は明日の非常識だったり、今日できたコンテンツは、数か月後にはオワコン(終わったコンテンツ)なんて呼ばれたりします。
今ある技術や知識、前提条件が本当に正しいのだろうかと考え、現代または未来に合った正しい思考を取り入れる寛大な考え方が大切になります。子供の意見の中にも、そういったキーワードが含まれているかもしれません。 親子そろってクリティカルシンキングをクセ付けることをお勧めいたします。
情操教育をする前段階で大切なことまとめ
なにか教養を与えるにしても「思い」がないと育みにくいのが情操教育です。
- とりあえず何でもやらせとけばいいはNG
- チャレンジしたい気持ちには全力で答えてあげましょう
- 褒める時は感情を出して褒めてあげてください
- クリティカルシンキングを取り入れよう
この記事をご覧いただいている保護者の皆様は、こうして、陰ながら、お子様のために悩まれ、考えたり、調べたり、沢山の「思い」をいだきながら、日々努力されていることと思います。
その「思い」こそが情操教育の最も重要な要素となり、知らず知らずの間に、子供たちは、その「思い」を感じ取っているものです。
そうして、子供たちが大人になり、自身が親という立場になった時に、その「思い」は、きっと引き継がれていくものです。
如何でしたでしょうか。これからも、子供たちに何かチャレンジさせてあげる際には、是非、「思い」を大切にする4つのマインドセットをもって接してあげて頂けると幸いです。