バイオリン製作でボディやネックに使われる木材の種類や特徴

  • 2020年1月19日
  • 2020年1月19日
  • 楽器
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バイオリンを習い始めた頃は、安価なバイオリンを使っていたかもしれませんが、慣れてくると、今度は良質なバイオリンを購入したいと思ってくるものです。

しかし、バイオリンは安いもので1万円前後、高いものだと数億円なんていう話を聞いたことがあるでしょう。

バイオリンの価格に開きがあるのは色々な理由がありますが、その一つとして使われている木材の違いがあります。

それではバイオリンに使われている木材について見ていきましょう。

ボディやネックに使われる木材

バイオリンに使用されている木材は、ボディやネック、付属部品など、それぞれのパーツで違います。

適材適所という言葉にあるように、バイオリンには、それぞれのパーツに適した木材が使用されています。

パーツごとの素材

バイオリンに使われる木材は、産地や材質によって、価格が大きく変わっていきます。

表板

バイオリンの主役といっても良いほど、重要なパーツと言えば、表板でしょう。

表板は、振動響板の役割を果たすので、良い材質を選ぶことが重要です。

一般的に表板には、スプルースと呼ばれる松が使われています。

スプルースは、「ドイツ唐檜」とか「フィヒテ」と呼ばれているヨーロッパ原産の松で、日本の松とは違って、真っ直ぐ上に伸びる松として知られています。

スプルースは、軽くて程よい硬さがあるにも関わらず、強度が高いので、バイオリンの優れた振動響板としての役割を果たしてくれます。

木目が均一なもののほうが、張りのある音を出すことができることから、価格が高くなります。

表板は最低でも5年以上は乾燥させることが必要で、高価なバイオリンの場合だと、30年以上乾燥させることもあります。

裏板・側板・ネック

裏板や側板、ネックは、自らが振動するというよりも、表板を振動させるために存在すると考えて良いでしょう。

使われる素材は楓(メイプル)が多く、程よい硬さと見た目の美しさが重要となっています。

特に「杢」と呼ばれる木目に対して垂直に現れる縞模様が美しいものは、高品質な素材として価格が高くなります。

裏板は、2枚で作ったものと1枚で作ったものの二種類があり、1枚で作ったもののほうが、大きな樹木が必要となるので、高額になります。

参考までに、杢についての知識は下記の記事がおすすめです

指板・付属品等

指板や付属品の部分によく使われるのが、エボニー(黒檀)です。

とても硬い材質で、張力のかかるテールピースやナット、すり減りやすい指板に最適な素材となり、下記の個所で使用されることが多いです。

  • ナット(上)
  • ナット(下)
  • 指板
  • ペグ
  • テールピース
  • 顎当て
  • パフリング

素材を意識してバイオリンを選びましょう

バイオリンをもっと上手になりたいと思うのであれば、上質なバイオリンに出会うことが重要です。

いきなり背伸びをするのではなく、まずは材質を調べて、自分に合った一品を購入するようにしてください。

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