バイオリンは高い買い物です。
本体や弓、ケースなどを揃えるには、何十万、何百万とかかる世界です。
そういう面からか2本目の弓、セカンドボウを持っている人は少ない傾向にあります。
しかし、セカンドボウを持つ事で得られるメリットもあるのです。
セカンドボウを持つ理由
では実際にセカンドボウを持っている人は、どうような理由で必要となったのでしょうか?
もしもの時のために
もし何かあった時を想定して前もってボウを用意しておく人が多いようです。
その内容は以下のものになります。
- 弓が折れてしまった
- 修理に出すため
レッスン時や本番間際になって普段使用していたボウが折れてしまう事はありえます。
その時になって代わりのボウを探していては色々と支障が出てきてしまうでしょう。
そのために前もってセカンドボウが手もとにあると便利です。
さらにボウが少しくたびれてしまい、いつもの音が出せない場合には休ませる必要があります。
そして、少しどこか傷ついていたり、消耗していたりした場合は修理に出すという選択肢もあるでしょう。
こういった場合に2本目のボウが事前にあると、わざわざ瀬戸際になって代わりのボウを探す必要がなくなるので便利です。
普段の使用時に
もしもの緊急時以外にも普段の生活で、セカンドボウを持つと得られるメリットがあります。
それは以下の場合です。
- 毛替え時のため
- ボウを変える事により、音の変化を楽しむため
人により1年に1回や半年に1回、季節ごとなど異なりますが、毛替えをする事は大事です。
大事なコンクールや発表会前では、1週間や2週間前に毛替えを行っている人が多いので、その間は代わりのボウで代用できます。
ボウにも1本1本個性があります。
響き方もそれぞれ違うので、ボウを替える事によりその音の変化を楽しむ人も見受けられます。
その他のため
ヴァイオリン奏者がセカンドボウを持つ理由は他にもあります。
それは以下の理由です。
- コル・レーニョのため
- アンサンブルの時に周りの音に合わせるため
コル・レーニョとは、通常とは異なる特殊な演奏技法の事です。
通常は弓の毛の部分を使用して演奏しますが、コル・レーニョは木製の棹の部分を使用します。
そのために、普段使いのボウが痛まないために他のものを使用したりします。
アンサンブルを演奏する際に、周りのチェロを始めとする楽器と音の統一をはかる必要がある時が出てきます。
そのような場面で、周囲とのバランスを取るために、セカンドボウがあると便利です。
セカンドボウを持つメリット
セカンドボウを持つ事は、普段の生活やもしも故障してしまった場合などあらゆる面で役立ちます。
値段が高い事で躊躇されている人は、カーボン素材で出来たボウが比較的安価で入手出来るので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。