みなさまも、ピアノやバイオリンを習うと、発表会やコンクール等、少し普段とは違う環境で演奏をすることを経験することでしょう。
タサカ工房長へのLINEでの相談も多いトピックですので、もこちらのページでは、はずかしくて、意外と人には聞きにくいステージマナーについてまとめてまいります。
ドレスコードについて
基本的なことかもしれませんが、ドレスコードとは、そのステージに立つためや、お店に入るための、最低限の「服装の決まり」のことです。
一般的にイベントに出席するとき、一番の問題が「何着て行こうか!」ということだと思います。
パーティなどではカジュアルとかフォーマルという決まりがあらかじめ設けられています。
発表会では何を着るのか
発表会やコンクール、演奏会ではお客様や審査員の前で演奏しますので、公(おおやけ)の場ですので、失礼がないフォーマルが一般的です。
特に本場のヨーロッパの演奏会などではお客様も着飾って来られます。
演奏会は王室や貴族が係わったものでしたから、現在でも伝統的にそのようにされているようです。
なお、女性のフォーマルはノースリーブのロングドレスです。
バイオリンを演奏する場合にはピアスやネックレスなどの金属類は楽器にキズを付ける場合もありますので付けないのが一般的です。
事前に調べることが大切
初めての発表会の舞台に上がる場合は事前に調べておくことも大切でしょう。
今ではインターネットで過去の発表会や演奏会の映像や写真がYoutubeやホームページで紹介されていることも多いので、演奏者の服装をチェックしておくとよいと思います。
ステージへの出場と退場、観客席へのお辞儀
ステージに立つと、今まで覚えてきた曲が頭の中から消えてしまうという経験した方も多いと思いますが、これは普段しない行動に頭がいっぱいになってしまうからというのも一つの理由です。
必ず、下記のシミュレーションを事前に何度もしておくことで、演奏以外のことを心配しなくて済むようになり、緊張が少し和らぐものです。
お辞儀のタイミングと基本動作
ステージに上がると伴奏のピア二ストと演奏する場合は、舞台へは一緒に出ていき、ピアノの前に並んで一緒にお辞儀を行います。
なお、聴衆から見て、バイオリニストが右側、ピアニストは左側です。
初めての場合は何度か事前に練習しておき、アイコンタクトでお辞儀を合わせるようにしてください。
お辞儀は45度くらいでいいと思います。
長くお辞儀する必要はなく、2人並んで1で直立、2でお辞儀、3で直ると言う風に3拍のテンポを取って合わせるようにしましょう。
演奏はバイオリ二ストはピアノの前側に立ち、伴走するピアニストが右側後ろになります。
お辞儀のときのバイオリンの持ち方
またバイオリンと弓は出ていくときは左右の手で体の前に持ち、お辞儀するときは身体の前で弓を前にして重ねるように持つときれいです。
手をだらんとして持たないように気を付けましょう。
演奏開始から終了まで
演奏を始めるときも、ピアニストに目を向けてアイコンタクトで知らせます。
演奏開始のタイミング合わせは、初めていいのか悪いのかなどの余計な心配を伴う動作であり、緊張を生み出す大きな要因の一つです。
演奏が終わったら、聴衆からの拍手があると思いますが直ぐにお辞儀はせず、ピアニストが立つのを待って並んでお辞儀をします。
ピアニストを待つ間は笑顔で客席全体を見渡すようにするとよいでしょう。
演奏後のお辞儀は拍手に応えて多少長めに行い、その後2人で退出します。
レディファースト
舞台に出るとき、退出するときは主役であるバイオリニストが先に歩きます。
なお異性コンビの場合にはレディファーストが原則となります。
ただし、子供がメインの発表会で伴奏が女性でバイオリン奏者が男性だからと言って伴奏の女性が先かというとそうでもありません。
しっかりした決まりはありませんが、そうした心持ちが大切であるということです。
演奏者が小さいお子さんで先に歩くのが嫌ならば、順番は臨機応変に変えてかまいません。
なお発表会や演奏会では演奏からではなく、舞台に一歩足を踏み出した時から演出が始まっています。
観衆の目は演奏者に集中していますので、うな垂れたりせず一歩一歩しっかり歩くようにしましょう。
あわせて、保護者側のマナーについてもまとめておりますので、是非ご参考にしていただけましたら幸いです。