バイオリンの角弓と丸弓、どっちが良い弓?どう違う?

  • 2020年3月8日
  • 2020年3月9日
  • コラム
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毛替えのメンテナンスに訪れるお客様からお待ちの間に良く聞かれることの一つです。

バイオリンの弓には、八角形の角弓と、円形の丸弓がありますがどちらの方が良い弓なのでしょうか。

特徴を知ると、どちらが自分にとって使いやすい弓なのか分かってくるかもしれません。

形も大切な要素の一つであることに間違いはありませんので、こちらでは、形や素材についてまとめてみました。

角弓について

角弓はスティックが先端まで八角形をしている弓のことです。

スマートでエレガントに見えます。

角弓を作るには、まずスティックを四角形に削り、その後削りながら八角形に仕上げていきます。

スティック強度は若干強めな傾向にあります。

八角形にして断面積を増やすことで強度を増しているからです。

ですが、強度がある分、多少は重くなってしまうというデメリットもあります。

演奏曲や好みにより、重い弓が良いという場合もあるので、重い弓がダメという訳ではありません。

丸弓について

丸弓は途中から円形になっている弓のことで、非常に良質なものとそうでないものの違いが大きいと言えるでしょう。

安価な丸弓について

安価な丸弓は、旋盤で削って丸くすることができるため、大量生産されており、安価で購入できるというメリットがあります。

ただし、安価なため材質は強度が弱く、そのために太くしなければなりません。

結果として安価な丸弓は重たく、バランスが悪いものとなります。

良質な丸弓について

実は最上級の手工品もほとんどが丸弓です。

最上級の弓は、材質が良く、安定性に優れています。

軽く、しなやかさがある、それでいて強度を保つための加工は、非常に高い技術が必要となり、良質な素材やその木目を見極めながら加工していく見る目も必要となります。

角弓と丸弓どちらが良いのか

では、どちらが良いでしょうかという質問に対して、前述の話であれば、丸弓であろうと答えが返ってくると思うかもしれませんが、ハッキリ言って、どちらが良いということもありません。

両者に強い音の差はないと言われており、主に好みの問題です。

高級なお弓に丸弓が比較的多いのは、その技術の証を制作者が示す為でもあり、一つの基準となりうるからと言えるでしょう。

ただし、この比較基準が当てはまるのは丸弓にしても角弓にしても、前提条件として、良質なお品であることが重量なのです。

音色は角弓か丸弓かというよりも、弾き心地、弓の材質、製作者の技術、あるいは重量バランスの方が、よほど重要なのです。

タッチの違いは、両方試してみて、よりしっくりくる方を選ぶといいでしょう。

弓の材質について

角弓か丸弓かという形状よりも、その大元となる材質の方が弓にとっては大切です。

多くの弓のスティック部分にはブラジルウッド材などが使用されています。

高級な弓は、強度が強く曲げに強い木材の希少部位であるフェルナンブーコ材を使用しています。

ところが、昨今フェルナンブーコが激減して、絶滅危惧となっています。

フェルナンブーコは入手困難となるため、現在保護活動や、植林活動が進められています。

フェルナンブーコに代わる弓の材質として、最近注目されているのがカーボンです。

カーボン製の弓は手入れがしやすく、軽くて丈夫です、確かに上質なフェルナンブーコの弓と比べると、しなやかさでは劣る部分もありますが、安価なうえ、折れたり割れたりしにくいというメリットがあります。


角弓も丸弓も、どちらもそれぞれに良い部分があれば、デメリットもあります。

両方試してみて、より自分が使いやすいと感じるものを選ぶと良いでしょう。

また、曲や気分に合わせて使い分けることもおすすめです。

それでは、皆さんにとって、ご自身に合った弓探しとなることを願っております。

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