ブランド主義の日本では、実は日本におけるバイオリンの歴史を知ることが思いのほか困難なのです。
しかし、こちらの書籍では、鈴木バイオリンや木曽鈴木や木曽バイオリンなどの情報も豊富掲載されており、私は、主にこちらから日本のバイオリン製作史についての情報を取得しました。
こちらのページでは「楽器の辞典 ヴァイオリン 増補版( Amazon / 楽天市場 )」の特徴について紹介させていただきたいと思います。
本書の特徴
横断的な情報量が非常に素晴らしい一冊です。
バイオリン演奏や製作だけでなく、私のようにバイオリンにかかわるものが大好きな方には宝のような書籍ですので、ぜひ手にしていただきたいです。
現在では販売されておらず、中古が出回るのを時々チェックしていただくしかほかない書籍ですが、そうだとしても手にしていただきたい一品です。
- 日本のバイオリン史を学ぶのであれば必読の書です
- バイオリンの総合的知識が付く書籍
- 事典というだけあり索引が便利
バイオリン製作普及への貢献者について知ろう
日本を代表する各社ブランドの紹介だけでなく、日本のバイオリン製作界をリードし、後進の教育に努めた先人達の情報が多数掲載されています。
情報ジャンルが幅広い
バイオリンのなりたち、部品の調整について、音色について、コレクターについてなど、これらを説明するというより歴史的な視点から紐解いていくといった書籍のスタンスが素晴らしい作品です。
知りたいこと検索の索引が非常に便利
技術的なことや単語調べなどについては別途紹介した『図解 弦楽器用語事典』がおすすめですが、主に歴史的な点についてピンポイントで無量塔蔵六氏や木曽スズキや遠藤周孝について知りたいなどの場合は、こちらの書籍が良いでしょう。
基本情報
楽器の辞典 ヴァイオリン 増補版
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ジャンル | バイオリン辞書 |
著者 | 今泉清暉、檜山陸郎、無量塔蔵六 |
出版社 | ショパン |
ページ数 | 470ページ |
サイズ | 27.2 x 19 x 3.4 cm |
定価 | 9,200円(税別) |
出版日 | 1995年12月1日 |
書籍の目次
- 序章 ヴァイオリンと日本人
- 西洋文化の息吹とともに
- 悲しい時代を超えて
- 五十本以上のストラディヴァリウス
- 「ヴァイオリン三人娘」以降
- 日本にも天才が現れた
- 第一章 ヴァイオリンの誕生とその時代による変遷
- ヴァイオリン誕生の謎
- その先祖と思われる楽器
- その名称は男性名詞か女性名詞か
- ヴァイオリンと女性
- その誕生
- ゲルマン人が作り出したという説
- 初期のヴァイオリンの二種類の形態
- 十七世紀
- ニコロ・アマティ
- ヤコブ・スタイナー
- その当時のヴァイオリンのモデルの標準
- クレモナの名器
- ニコロ・アマティの弟子たちの楽器
- その他の楽器
- 十八世紀
- クレモナの黄金時代
- その衰退
- ヴァイオリンの構造の改良
- バロック・ヴァイオリン
- モダン・ヴァイオリンの出現
- 自由市場としての発展
- 当時のヨーロッパ各国のヴァイオリン
- 十九世紀
- イタリア
- ドイツ
- フランス
- イギリス
- 時代による各国のヴァイオリンの形式の変化
- 十九世紀の中頃
- マス・プロとマス・セール
- ヴァイオリンのブーム
- 二十世紀
- J・B・ヴィヨームの功績
- 偽物の出現
- ヒル商会
- 巨大なヴァイオリン商の盛衰
- オールド・ヴァイオリンの記録の作成
- ウーリッツァー社のヴァイオリン部門の解散
- ベアー商会
- 当時の手工品のメーカー
- マス・プロのガキ
- 第二次世界大戦
- 日本のヴァイオリン
- ヴァイオリンの才能教育
- 各国のヴァイオリン
- バロック・ヴァイオリンの復活
- ヴァイオリン誕生の謎
- 第二章 オールド・ヴァイオリンの名器
- ヴァイオリンの元祖 偉大なアマティ王朝
- シャルル九世の楽器
- アマティ家のヴァイオリン
- ヴァイオリンの大小
- ヴァイオリンの素材
- その音色
- ヒエロニムスの息子
- アマティ兄弟のヴァイオリン
- ニコロ・アマティ
- ニコロ・アマティの名声
- ニコロ・アマティのヴァイオリン
- その音色
- ニコロ・アマティの芸術
- ニコロ・アマティとストラディヴァリ
- ニコロ・アマティの死語
- ニコロ・アマティとその弟子たち
- ストラディヴァリ
- クレモナの栄光
- ヒエロニムス二世
- ヒエロニムス二世のヴァイオリン
- 超人・ストラディヴァリ
- ストラディヴァリの障害
- ストラディヴァリの値段の推移
- 世にも不思議な人物
- 一六四四~一六五九年
- 一六六〇~一六八三年
- 一六八四~一六八九年
- 一六九〇~一六九九年
- 一七〇〇~一七一六年
- 一七一七~一七二八年
- 一七二九~一七三七年
- フランチェスコとオモボノ
- 装飾のついた楽器
- その製作のスピードと作品の数
- ストラディヴァリとデル・ジェス
- 万能の名器
- クレモナ市について
- 残ったものはヴァイオリンだけ
- ガルネリ・ファミリー
- ガルネリ一族
- アンドレア・ガルネリ
- 彼の作った楽器
- その後継者たち
- ヨーゼフ・ガルネリ
- 彼のヴァイオリン
- 日陰者
- マントゥーアのピエトロ
- マントゥーアに移り住む
- 彼の楽器
- ガルネリ・デル・ジェス
- 謎に包まれた人物
- 最初の時期(一七一〇~一七二一)-徒弟時代
- 第二の時期(一七二二~一七二八)-暗中模索の時代
- 第三の時期(一七二九~一七四三)-黄金時代
- マスコットを手に入れる
- 理想の楽器の出現
- ダビデ王のハープ
- 先見性
- パガニーニとデル・ジェス
- デル・ジェスの楽器の愛用者たち
- 第四の時期(一七四四~?)-凋落の時代
- ベルゴンツィが残した言葉
- コジオ伯爵が作ったうわさ話
- ヴェニスのピエトロ
- その頃のヴェニス
- ヴェニス風の楽器を作る
- ガルネリ・ファミリーの終焉
- 孤独な天才、ドイツ・ヴァイオリンの元祖と伝えられている-ヤコブ・スタイナー
- バッハ、モーツァルトその他の大音楽家たちが愛用した
- ストラディヴァリウスの値段の四倍もする高価なものであった
- 胴が膨らんだ楽器とフラットな楽器
- 官能的で甘美な音と輝かしくて浸透する音
- スタイナーの生涯の始まり
- ヴァイオリン製作の修業
- その全盛期
- 子供の作り過ぎ
- 発狂
- 後に残されたもの
- 彼が残した名器
- スタイナーの楽器
- マルクス・スタイナー
- マチアス・アルバニー
- スタイナーのコピー
- イギリス
- ドイツ語圏の国々
- ロシア
- その他のイタリアの錚々たるメーカーたち
- その後のメーカーたち
- フランチェスコ・ルジェリ
- カルロ・ベルゴンツィ
- ロレンツォ・ストリオーニ
- サント・セラフィン
- ドメニコ・モンタニャーナ
- マテオ・ゴフリラー
- フランチェスコ・ゴベッティ
- カルロ・トノーニ
- ロジェリ・ファミリー
- ジョフレド・カッパ
- ガダニーニ・ファミリー
- グランチーノ・ファミリー
- テストーレ・ファミリー
- カルロ・フェルディナンド・ランドルフィ
- ガリアーノ・ファミリー
- ダヴィド・テヒラー
- チェルティ・ファミリー
- 輝かしいフランスの名器
- メダール・ファミリー
- ミルクールのメーカーたち
- ルポー・ファミリー
- ニコラ・ルポー
- ルポーの独自な楽器
- フランソワ・ルポー二世
- フランソワ・ルイ・ピク
- ヴィヨーム・ダイナスティ
- ヴァイオリンの元祖 偉大なアマティ王朝
- 第三章 ヴァイオリンの工業化による大量生産
- 普及品のヴァイオリンの誕生
- マルクノイキルヘン
- 国破れて山河あり
- その歴史
- その将来について
- ブーベンロイト
- 能率的なマス・プロ
- ミッテンヴァルト
- マチアス・クロッツ
- 町の救世主となる
- 分業によるマス・プロの開始
- その発展
- 繁栄と没落
- ヴァイオリンの工業化による大量生産
- ミルクール
- ミルクールという町
- ヴァイオリンと弓の製造の歴史
- 当時の生産量
- その凋落
- 昔日の栄光を
- その他のメーカー
- シェーンバッハ
- 音楽の国
- ボヘミアン・ヴァイオリン
- 普及品のヴァイオリン
- 第二次世界大戦以降
- 中華人民共和国
- 羊頭狗肉
- その政策の歴史
- 信義を重んずる国
- その将来
- 普及品のヴァイオリンの誕生
- 第四章 ヴァイオリンの種類
- バロック・ヴァイオリンとモダン・ヴァイオリン-その寸法-
- ヴァイオリンの分類
- プラクティス・ヴァイオリン
- オーケストラ・ヴァイオリン
- コンサート・ヴァイオリン
- コピー・オブ・オールド・マスター
- マスター・ヴァイオリン
- モダン・ヴァイオリン
- オールド・ヴァイオリン
- 証明書がついたマスター・ヴァイオリン
- 優れたマスターの指導の元で作られたアトリエ・ヴァイオリン
- マス・プロのヴァイオリン
- アマチュアの作ったヴァイオリン
- ヴィオラ
- モダン・ヴィオラ
- 理想の音色が求められない
- 弦長
- 弦
- その演奏法
- 昔のヴィオラという名称の意味
- 中音域の楽器
- 十九世紀と二十世紀のヴィオラ
- ヴィオロンチェロ
- さまざまな呼称
- 初期の楽器
- 最初のメーカーたち
- 五弦のチェロ
- 最終的な改良
- ダブルベース
- その名称
- ダブルベースの発明者
- その起源と発達
- ヴィオールよりヴァイオリンへ
- そのチューニング
- マシン・ヘッドの発明
- フランスにおける発達
- 結局はどうして出来たかはっきりしない
- ヴィオローネから移行したという説がもっとも信じられる
- 初期のメーカー
- カンマー・バス
- お化け楽器のかずかず
- 天井を突き抜けたダブルベース
- ヴィヨームの作ったオクト・バス
- 「巨人」と命名されたダブルベース
- 宮廷用の超大型のベース
- アメリカ最大のベース
- オールド・ダブルベース
- ハンドメイドの楽器
- その材料について
- 尽きてしまった材料
- 重要な箇所の厚さの寸法
- バス・バーの機能
- 「スプリンギング・イン」とよばれる理論
- f字孔の役目
- パーフリングで製作者の技術を判断する
- テール・ピースのテール・ガット
- 糸巻きには二種類のものがある
- 駒の標準的な高さ
- ダブルベースの楽器としての標準寸法
- ダブルベースを作る人がいなくなった
- 合板のダブルベース
- 二種類の弓がある
- ダブルベースの弓の由来
- ドイツ式の弓の形態と性能
- フランス式の弓の様式と特長
- フランス式の弓の寸法にはいろいろのものがある
- フランス式の弓の持ち方
- 弓の保存に関する諸注意
- ヴィブラートの速度
- 音色を見分ける方法
- 五本弦のダブルベース
- チューニングを変更する場合
- 奇妙なヴァイオリン
- 変わった材質のヴァイオリン
- ヴァイオリンの改良品
- その他のヴァイオリン
- 第五章 日本の代表的なヴァイオリンメーカー
- 鈴木バイオリン製造株式会社
- 初代・鈴木政吉(一八五九~一九四四)
- 「鈴木バイオリン」の誕生
- 大量生産の時代へ
- 鈴木バイオリンの黄金期
- 株式会社となる
- 父の無二の助手、鈴木梅雄(一八八九~一九八一)
- 浮き沈みを繰り返して
- 「鈴木政吉死去」、「楽器製作ハ全面的ニ廃止ス」
- 終戦から復興へ
- 高度成長の波に乗って
- そして「世界のスズキ」へ
- 木曽鈴木バイオリン
- その正式な名称
- 木曽福島
- ヴァイオリンの生産地
- 木曽鈴木バイオリンの誕生
- 終戦後
- 当時の会社名
- 木曽鈴木バイオリンの出現
- その製品
- 黄金時代
- その終焉
- 木曽バイオリン
- 木曽バイオリンの出現
- その製品
- そのする胃
- サイレント・ヴァイオリン
- 電気ヴァイオリン
- ピグマリウス
- ピグマリウスの語源
- その製作の動機
- その形態
- ダブルベース
- エピソード
- 季刊誌「ピグマリウス」
- 鈴木バイオリン製造株式会社
- 第六章 ヴァイオリン製作の教育
- ヴァイオリン製作学校とその言葉の定義
- ヴァイオリン製作学校とその言葉の定義
- ヴァイオリン製作学校
- イギリス
- アメリカ
- ポーランド
- チェコスロヴァキア
- フランス
- スイス
- ドイツ
- イタリア
- ギルド(同業組合)時代
- ツンフト、兄弟団、職業教育
- ヴァイオリンの発祥
- ルネッサンス時代の職業教育
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- ミケランジェロ
- ボヘミアとザクセン地方
- マルクノイキルヒェン
- 世界のヴァイオリン製作者協会
- 国際ヴァイオリン製作者協会(通称アンターン)
- 日本弦楽器製作者協会
- 国際ヴァイオリン製作コンクール
- 第七章 ヴァイオリンの構造・ニス・弦・付属品・あご当て・肩当て
- ヴァイオリンの構造と機能
- 最も理解にほど遠い楽器
- その構造
- 木取り
- 弦
- 内部
- 形態
- 音色
- 改良
- ニス
- イタリア・ヴァイオリンのニスの秘密
- オールド・ヴァイオリンのニスが理想のものだと伝えられている
- その後のヴァイオリンのニスの成分も極めて難しいものである
- このニスをヴァイオリンに塗り上げるには大変な手数がかかる
- ニスの役目は、仕上げを美しくするほかに、木質部を保護することと音質を向上させることにある
- 現在のヴァイオリンのニスには大別して三種類のものがある
- ヴァイオリンの塗装はのっぺりと美しいばかりが能ではない
- ニスは絶対に塗り替えてはならない
- クレモナのニスの秘密の解明
- その結論
- 新しいニスの楽器
- マス・プロの楽器のニス
- ヴァイオリンの仕上げ
- 誠に手間の掛る塗装工程
- ニスの修理の方法
- 修正に使うニス
- キズの消し方
- ニスの塗り替え
- ニスの調合
- ニスの塗りかた
- 塗装の色と回数
- 最も新しいニスに関する研究の結果
- 弦
- 弦の種類の変遷
- 小腸の中間の層の遷移で作られる
- ガット弦の製作法
- ガット弦の繊維の数
- ガット弦の太さ
- ガット弦の長所と短所
- 絹の弦
- 巻線
- 現在の弦
- ナイロン弦の出現
- 市場のヴァイオリンの弦
- 弦の切断
- 切れた弦の継ぎ方
- 新品の弦が切れる場合
- 弦の寿命と音質
- 弦を交換する場合
- 楽器と弦との適合
- 弦の張力
- 弦の張力に関する研究
- 昔の弦の選択法
- 理想的な弦の張力
- その太さの寸法
- 現在の弦の張力
- ガット弦とオイル
- 巻線の場合
- 巻き線をみがいて音色を変える方法
- 銀の巻き線と銅の巻き線
- 弦のクリーニング
- 弦に付着した松脂を除く方法
- 自分の楽器に最も適した弦を求めること
- 分数弦
- フィソマ-最も古くて最も新しい最高のガット弦-
- その由来
- その品質
- その種類
- 付属品
- あご当て
- 肩当て
- ミュート
- ケース
- ヴァイオリンの構造と機能
- 第八章 ヴァイオリンの音色の解明
- 物理学者の楽器に関する研究
- 難解な公式
- 楽器の識別の早道
- ヴァイオリン属の楽器
- 胴の大きさ
- 音量が胴の空気容積によって左右されるという説
- ストラディヴァリウスによる実験
- f字孔との関係
- 最近の音響学の説
- ヴァイオリンはDの楽器
- 楽器の大きさと音色
- 神秘的な音色
- ヴァイオリンは奇妙な形態で成熟するという説
- 新しいヴァイオリンの価値が二、三ヶ月で倍になる
- ヴァイオリンの「馴らし屋」
- ヴァイオリンの音質についての要素
- 音色を話題にすることはタブーであるらしい
- オールド・ヴァイオリンと新しい楽器
- ヴァイオリンの音とワインの味
- 音質が音量に優先する
- 鴬の鳴き合わせ
- 音色の秘密を解明しようとしたユニークな試み
- 同じ条件の下で同じ曲を弾く
- 音色の聴き分け
- ストラディヴァリウスとガルネリウス
- クレモナの名器の性能の秘密
- 年齢による音色の好みの変化
- エイジング-経年変化-による音色の醇化
- 第九章 ヴァイオリンの修理と調整
- ボディのマイナー・リペアとクリーニング
- マイナー・リペア
- ニカワの接着力
- ニカワの性質
- ニカワがはがれる原因
- ニカワづけに必要な材料と道具
- ニカワの溶きかた
- 剥離の修理の実技
- ブロックの部分の剥離
- f字孔の付近のクラックの接着
- ネックがはずれた場合
- ナットの付け方
- クリーニング
- 外部のクリーニング
- 駒のクリーニング
- 指板のクリーニング
- 胴の内部の掃除
- お米を使う方法
- 部品とその調整
- その参考文献
- ペグ
- ペグの調整
- ペグの材料
- ペグの削りかた
- 突き出たペグの端を切り落す
- 弦を通す穴を開ける位置
- ペグの穴のあけかた
- 弦の穴のアジャスト
- ペグの改良
- 指板
- 指板の持ち上げ
- ナット
- 駒
- 駒の材料
- 駒の品質
- 駒の交換の必要性
- 駒の成型に必要な材料
- 両足の底部を削る
- 表板のカーブとの合わせ方
- 上端の削り方
- 取り替えの際の注意
- ミゾのつけかた
- その高さ
- つけかた
- その高さ
- 高さと音質
- 高さとネックの角度
- 厚さと音質
- オットーの実験
- 上端とその厚さの削り方
- 仕上げ
- 立て方
- 両足とバス・バーおよび魂柱との一致
- 両足の底の削り加減
- スチール弦と駒の高さ
- 魂柱
- 魂柱の役目
- 魂柱の移動による音量と音色の変化
- 魂柱の作り方
- 魂柱の修理に必要な道具
- 魂柱の位置の移動による音量・音質の変化に対する反対論
- 優れた音を出すための調節の条件
- 魂柱を立てる実技
- 魂柱の長さの測定法
- 魂柱のセッティングとアジャスト
- 右側のf字孔から立てる場合
- 左側のf字孔から立てる場合
- f字孔のキズ
- 魂柱を倒す場合
- エンド・ピンの修理
- サドル
- テール・ピース
- テール・ガット
- ボディのマイナー・リペアとクリーニング
- 第十章 ヴァイオリンの識別法と値段
- ヴァイオリンの識別法
- ヴァイオリンの識別の秘訣
- 奏者との適合性
- 生産国による相違
- その見分け方
- 最初はラベルは見ない方が賢明である
- ラベルの真実性
- 寸法と比率
- エイジング
- 偽物作り
- 識別の手がかり
- その材料
- ヴァイオリンの顔
- パーフリング
- ルーム・アコースティック
- 賢明な選びかた
- ヴァイオリンの値段
- 製作年代による価格の相違
- 価格を表示した専門書
- 定価法と原価法
- ヴァイオリンの価値判断の要素
- 時代による音色の嗜好の変化
- 生産国による値段の差異
- 需要者による価格の相違
- 残念物
- ヴァイオリンの識別法
- 第十一章 ヴァイオリンのコレクターとオークション
- コレクター
- コレクターの目的
- 欲望逓減の原則
- 欲望逓減の法則の例外
- ヴァイオリンの蒐集の始まり
- コジオ・デ・サラブエ伯爵
- オールド・ヴァイオリンの値段の急上昇
- 掘り出しもの
- ルイジ・タリシオ
- ダヴィッド・ラウリー
- ベッツ
- 史上最高のコレクター
- その動機
- 突然にその趣味を放擲する
- 彼の死語
- 大きいヴァイオリン
- 自宅から出た最高の名器
- 各国のコレクション
- わが国のオールド・ヴァイオリン
- オールド・ヴァイオリンの博物館
- ラベルについて
- 偽造の歴史
- ラベルのコレクター
- 最悪のラベルのコレクター
- コレクター
- オークション
- 値段の決定
- オークション
- クリスティーズとサザビーズの由来
- その取扱品目
- 競売の観念
- カタログの発行
- 下見
- 競売
- オークションの利用法
- 第十二章 ヴァイオリンに貢献した人々
- 日本のヴァイオリン製作の歴史
- 鈴木政吉・鈴木梅雄
- 宮本金八
- 菅沼源太郎
- 峯沢嶺造
- 峯沢泰三
- 無量塔蔵六
- ハン(石偏に番)田一郎
- 梅沢武夫
- 菅沼一治
- 下倉孝
- 能方輝三
- 賀来得四郎
- 鹿島信夫
- 間苧谷新之助
- 根本武
- 日本のヴァイオリン製作の歴史
- 第十三章 ヴァイオリン奏法の変遷と世界のヴァイオリニスト
- 終章 ヴァイオリンの現況と展望
- 楽器の女王
- オーケストラの主役
- 人間の歌声に次ぐ優れた楽器
- アンサンブル
- アコースティックの楽器の音色の魅力
- 鶴は千年、亀は万年
- 八十歳のアリア
- ヨーロッパ音楽の導入
- ヤマハの店のヴァイオリン離れ
- 弦楽合奏やオーケストラのおすすめ
- 参考文献
- 付録
- 日本のメーカー・にゅにゅう・小売店リスト
- 国産ヴァイオリンの値段表
- 輸入ヴァイオリン値段表
- 日本弦楽指導者協会
- 国際ヴァイオリン製作者協会名簿
- ドイツ・マスター・メーカー
- イタリアの現在のヴァイオリンメーカー
- パリを中心として現在のヴァイオリン・メーカー
- オールド・ヴァイオリンの値段表
- モダン・ヴァイオリンの評価
- 索引
- この本の製作にご協力いただいた方々
- あとがき