バイオリンに限らずですが、プロの演奏家になる、プロのアスリートになるといった明確な将来の夢として志望しているなら、3歳頃の幼い年齢から始めているケースが多いのではないでしょうか。
音大に行かせてプロを目指すのか、趣味程度でいいのかにもよります。
特にバイオリンはピアノなどと違い、小ぶりで手で振り回せてしまうので、まずはバイオリンを楽器として丁寧に扱える年齢であることも重要となります。
重要なのは、今は0祭であれ10歳であれ、今より早い今はない事を知り、今から努力をすることです。
バイオリンを始められる年齢
できる、できないは別として、実際にバイオリンを始められる年齢は何歳からでしょうか。
教室によっては3歳からだったり、中にはゼロ歳からOKというところもあります。
バイオリンサイズの限界
バイオリンはお子さんの体形に合わせ、一番小さいサイズでは1/32サイズのものがあります。
一般的には1/16が一番小さいサイズと言われていますが、近年、1/32サイズの流通も多くなってきているようです。
サイズ的にはボックスティッシュ程度のため、2歳頃になれば安定して持つことができ、3歳頃になるときちんと構えることができるようになると言われています。
それよりも下の年齢だと、立つのもまだ不安定で、バイオリン本体と弓を持たせるのも少し危なげではあります。
理解力や集中力など素行の観点
バイオリンを構えることが2歳~3歳頃にできたとしても、例えば30分間のレッスンだったとして、レッスンの最中ずっと集中して練習するのは幼児には難しいことです。
もちろん教室によってレッスンの内容は異なり、大人とは違ったタイムスケジュールで構成されています。
最初は弓でチャンバラごっこして遊んでしまっていても、幼い頃から練習しているとそれが大切な楽器であることを学び、練習に集中する習慣づけがされるようになります。
その感覚がそろい始めるのが3歳と言われています。
脳科学的観点
3歳になると様々な行動が出来るようになり、自分で得た知識を言葉だけでなく行動でも比較的自由にアウトプットできるようになります。
自身で理解し行動制御ができ、なおかつ、行動記憶(ワーキングメモリー)が大きく成長し、音感も2~7歳にかけて急激に成長する、そのゴールデンクロスポイントが3歳とされており、バイオリンやピアノのスタートに適した時期と言われています。
下記のような動きを繰り返すことでワーキングメモリーの発達が促されます。
・楽譜を目で見て追っていく
・その内容を脳が理解し体を動かすように指令を出す
・腕や指を自分が思うとおりに動かして演奏する
・耳で音の良し悪しを確認する
今より早い今はない
他にも、バイオリンを始める前から、または並行してピアノやリトミックを習っていたりすると、習得具合も変わります。
とはいえ、
3歳から始めても週に1回30分のレッスンの時だけのしか演奏しない子と、5歳から始めて家でも毎日何時間も練習している子だったら、すぐに後者に抜かれてしまいます。
プロのバイオリニストの中には5歳や7歳から始めた方も少なくありません。
高嶋ちさ子さんは6歳から始め、宮本笑里さんは7歳から始めています。
プロになるには遅いといわれるような年齢からでも、それまでの未経験だった年数をカバーするほど、人一倍努力を重ねて結果へと繋げています。
今より早い今はないのです。
バイオリンを習う目的によって、始める年齢を考える
今はまだそこまで将来を考えていなくても、音楽家としての道を選択肢としているのであれば、早めに始めるに越したことはありません。
趣味や特技として習わせたい場合も、バイオリンで学んだ努力や集中力は、今後どこかで役に立つ日がくるでしょう。
ですが、0歳であっても、バイオリンを習う前段階として、リトミック教育を受けたりすることもできますし、高嶋ちさ子さんや宮本笑里さんのように、バイオリン業界の中では後発とされていても、努力すれば人より上手になることは十分に可能です。
ですので、皆さんも、今より早い今はない事を知り、今から努力をすることをおススメいたします。