私にとって、こちらの書籍は、弓の毛替えについて恩師の作業を見よう見まねで覚え学んだことを、より明確にしてくれた大切な1冊と言えます。
英語表記ですが、毛替え作業を動画や目の前で見たことのある方で、多少の英語が理解できる方であれば十分にお役立出ていただけるとおもいますので、こちらでは、本書の特徴をまとめておきたいと思います。
こちらのページでは「VIOLIN REPAIR GUIDE illustrated Step-by-Step( Amazon / 楽天市場 )」の特徴について紹介させていただきたいと思います。
本書の特徴
その名の通りバイオリンのリペアについての実用書となります。
第1章が弓の毛替えについて、第2章が弦楽器のリペア全般についてまとめられています。
リペアガイドではありますが、数多くのリペアについての方法論を解説するものではなく、毛替えや駒調や魂柱調整など、普段から押さえておくべき最低限のリペア作業についてを、非常に丁寧に解説した書籍となり、バイオリンのメンテナンスについて、しっかり基礎部分を学びたい方には、非常におすすめの良書と言えます。
- 毛替えを学びたい方は必見
- イラストが非常にわかりやすい
自分で毛替えをされたい方に
毛の量や毛の埋め方はもちろんのこと、毛替えでは非常に重要なタイイングの位置目安に至るまで、非常に丁寧に解説されている。
なんと、毛替えだけの方法解説だけで15ページにもわたり細かく情報がまとめられている。
また、毛替え用のクランプなど、道具の作り方についても解説されていており、シンプルなつくりな造りなので、ホームセンターで数千円で手に入る範囲の材料で簡単に作れてしまいます。
数値を伴ったイラストが便利
全体を通して写真では表現できない個所をイラストを使用し、わかりやすく解説している点は、先述した毛替えの個所についてもですが、第2章の本体のリペアについての解説か所では、削り出しが必要なナットやブリッジそして魂柱等の経常サンプルや寸法も理想値から許容範囲、作り方に至るまで、丁寧に解説されています。
また、それらのイラストに付加された注釈が丁寧で、製作するパーツの形状から、道具側の調整についても細かく注意書きが書かれていますので、当然のことかもしれませんが、原点に返れる書籍と言えるでしょう。
基本情報
VIOLIN REPAIR GUIDE illustrated Step-by-Step
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ジャンル | バイオリン メンテナンス |
著者 | Michael Atria |
出版社 | Hal Leonard Books |
ページ数 | 62ページ |
サイズ | 21 x 0.5 x 27.3 cm |
定価 | ― |
出版日 | 2004年8月15日 |
書籍の目次
- Introduction
- Part one: Bow rehairing (弓の毛替え)
- Part two: Instrument repair and restoration(修理修復)
- 1. The nut(ナット)
- 2. The bridge(駒)
- 3. The page(ペグ)
- 4. The soundpost(魂柱)
- 5. The saddle(サドル)
- 6. Gluing, refinishing, and resetting(接着関連)
- Appendices
- A: Standard violin measurements
- B: Standard viola measurements
- C: Standard cello measurements
- D: Tools, instruments and materials
- Glossary